自費出版のコスト計算
定価1,500円の単行本を4,000部制作して、正規ルート(取次ぎ会社を経由して書店で販売する)で本が全て売れた場合の自費出版のコスト計算をしてみます。
本のサイズは四六判、総ページ数は240で、カバーが4色カラー、表紙と腰帯が1色、市販用に売上げカードを付けます。製本は並製本、販売元出版社の正味は68%という条件です。
1. 売上げ
定価 | 部数 | 金額 |
---|---|---|
売上げ合計 | 6,000,000円 | |
1,500円 | 4,000部 | 6,000,000円 |
2. 制作費用
費目 | 単価 | 金額 |
---|---|---|
制作費用合計 | 1,530,000円 | |
組版費用 | 1,500円 × 240頁 | 360,000円 |
装丁・デザイン費 | 100,000円 | 100,000円 |
編集・校正費 | 2,000円 × 240頁 | 480,000円 |
CTP・印刷費 | 170,000円 + 180,000円 | 350,000円 |
用紙費用 | 200,000円(本文)+ 100,000円(付物) | 300,000円 |
製本費用 | 60円 × 4,000部 | 240,000円 |
3. 委託販売費用
費目 | 内容 | 金額 |
---|---|---|
制作費用合計 | 3,000,000円 | |
取次ぎ手数料 | 定価の10%×4,000部 | 600,000円 |
書店の利益 | 定価の22%×4,000部 | 1,320,000円 |
出版社の利益 | 定価の18%×4,000部 | 1,080,000円 |
2の制作費用は固定費用、つまり本が売れても売れなくてもかかる費用です。一方3の委託販売費用は変動費用、本が売れた分だけかかる費用です。実際にはこのほかに販売委託支度金や在庫管理保管料などの費用が必要になる場合もありますが今回は費用計算が分かりやすくなるよう上記以外の費用は省略して計算します。
1の売上げの総額600万円から2の制作費用と3の委託販売費用を差し引いた金額は147万円です。この147万円が著者であり制作費用の全額を負担している自費出版者の取り分ということになります。
更新:2014年1月25日
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