Q&Aで学ぶ自費出版のしくみ
- 本が流通するまでのしくみをおしえてください
- 本を執筆する著者と本を販売する書店とのあいだには出版社と取次ぎ会社があります。
本の販売が再販制度で守られている日本では小売店である書店で価格を自由に設定できません。しかし反面では委託販売のしくみによって売れ残った本は出版社に返本できるようになっています。
書店と出版社の間に位置する取次会社は、出版社から本を仕入れて、全国の書店に本を流通させますが、仕入れた本の代金すべてを出版社に支払うわけではありません。書店に卸した何割かを定期的に出版社に支払っているのです。
こうした独特の本の流通のしくみから書店は売りたい本を自由に選んで仕入れることができなくなっています。書店に並ぶ本の多くは、取次会社が書店の規模や立地などさまざまなデータから計算した配本パターンによって全国の書店に配本されるのです。
このため立地のよい大型書店には売れ筋の書籍が大量入荷される一方で、地方の小さな書店には入荷されないというようなことが起こるのです。
それでも書店が売りたい本を仕入れるためには取次ぎ会社主導の「配本」ではなく、書店が主導の「注文」で本を仕入れる必要があります。「注文」で仕入れた本は売れなかったとしても返品ができないので書店はリスクを負うことになるのです。
更新:2014年2月28日
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